台湾専利法、商標法及び著作権法のTPP修正草案

台湾専利法、商標法及び著作権法のTPP修正草案 1

台湾政府のTPP(Trans-Pacific Partnership Agreement、環太平洋経済連携協定)への加入促進に合わせ、台湾知的財産局は先日、2016年5月10日に専利法、商標法及び著作権法の修正草案を行政院へ既に提出したと公告し、修正の主な箇所は次のとおり:

専利法

  1. 特許の新規性のグレースピリオドを、特許出願日前六ヶ月から出願日前十二ヶ月 (実用新案にも適用され、意匠は六ヶ月のまま)に変更し、新規性のグレースピリオドに適用できる特許、実用新案及び意匠の公開態様の条件を緩和し、出願時に声明する必要もなくなった。
  2. 特許新規性のグレースピリオドの調整に伴い、先使用権の規定を修正した。
  3. 不合理な審査遅延により特許権期間の延長を申請できる制度を導入した。
  4. 特許権と薬品販売許可との連動の仕組みに合せて起訴の依拠を追加し、特許権者は薬事法で定められた後発医薬品の査定登録の審査期間に権利侵害訴訟を提起することができ、提起しなかった場合でも、査定登録を出願した薬品が特許権侵害したかについて、該後発医薬品登録出願者から確認訴訟を提起することもできる。

商標法

  1. 商標ラベル等のコピー行為について、行為人が明らかに知っていたという主観要件の制限を修正、削除、即ち、間接故意、つまり過失者に対して権利侵害行為を主張することができる。
  2. 商標又は団体商標のラベル又はパッケージ等の、他社が登録した商標と同一の商品又はサービスへのコピーに対する刑事責任を追加し、電子媒体又はネットワーク方式にも適用されることを定めた。
  3. 証明標章ラベル等のコピー行為に対する現行の刑罰規定について、行為人が明らかに知っていたという主観要件を削除し、証明標章のラベル及びパッケージのコピーという輸入行為について追加し、電子媒体又はネットワーク方式にも適用されることを定めた。
  4. 他人による権利侵害商品を販売及び意図的に販売する等の行為への刑罰についても、行為人が明らかに知っていた主観要件の制限を修正、削除した。

著作権法

  1. 保護期間の計算ベースを50年から70年に延長。
  2. 意図的な営利目的又はそれを営業用として用いり、技術的保護手段に違反したことに対する刑事責任を追加。
  3. デジタル環境における著作権侵害行為の発生を有効に抑止するため、職権起訴制度に合せて非親告罪に調整。
  4. 衛星、有線放送用の番組伝送信号への保護を提供し、関連の民事及び刑事責任を追加。

TPP協定は今年2月4日、日米等12の加盟国によりニュージーランドで正式に署名されたが、未加盟国の加盟は、各加盟国における国内での承諾プロセスや法規修正を待たなければならず、早くとも2017年発効後となる。台湾のTPP加盟への第二回交渉に向けて、行政院はTPP協定の各条例内容に応じて、台湾の法規を改めて確認し、専利法、商標法及び著作権法以外に、薬事法、植物品種及び種苗法、農薬管理法等も、TPP協定第18章知的財産権の範囲内に入り、TPPと関連する修正待ちの非IP法規としては、電子通訊伝播法、化粧品衛生管理条例等があり、関連法規の調整、修正は、複数の行政機関に関わり、また、台湾の政権交替の時期に際しているため、知的財産局は、前記専利法、商標法及び著作権法の修正草案は決定案ではなく、更に調整されることもあると、公告において既に説明している。

台湾専利法、商標法及び著作権法のTPP修正草案 2
台湾専利法、商標法及び著作権法のTPP修正草案