台湾知的財産局が意匠を対象とした「画像による検索(以図找図)」機能を導入

台湾知的財産局が意匠を対象とした「画像による検索(以図找図)」機能を導入 3

台湾の専利は「発明」、「実用新案」、「意匠」の三つの種類に分類される。そのうち意匠とは、物品の全部または一部の形状、模様、色彩、またはその結合といった視覚的訴求を伴う創作を指し、コンピュータの画像やグラフィカルユーザーインタフェースも含まれる。台湾の新規意匠登録出願は、書類が全て揃った後、知的財産局によって先行技術の検索を含む実体審査が行われ、新規性、進歩性、実用性という特許要件を満たすと認められた場合に登録査定となる。台湾知的財産局は昨年、自主開発AIによる「画像による検索」機能を商標検索システムに導入し、そして今回、意匠に対する「画像による検索」機能(ベータ版)を新たに導入した。この機能により、ユーザーは画像を通じて、台湾で2013年以降に公告された意匠を迅速に検索することができる(台湾の意匠登録出願は登録証取得後に公告され、また、現行専利法によれば、意匠権の存続期間は出願日から15年である。つまりこのAIによる「画像による検索」の意匠検索の対象は1998年以降に出願された台湾の意匠となる)。

台湾意匠の「画像による検索」AI検索ツールは、知的財産局の産業特許知識プラットフォーム上に構築されている(https://cloud.tipo.gov.tw/S400/patent/search/image)。ユーザーが画像をアップロードすると、このシステムは自動的に図案を枠選びして類似案件を検索する。完全な画像比較だけでなく、トリミングツールを使って特定部分を対象に検索することも可能で、さらに国際意匠分類番号(LOC)を入力して画像検索と分類検索とを組み合わせた二重検索とすることで、特定分野の案件を迅速に絞り込むことができる。アップロードする画像は、トリミング後の推奨サイズが242 px × 242 px以上、ファイルサイズ制限は5 MB、およびファイル形式はPNG、JPEG、JPG、GIF となっている。

従来、特許検索は、例えば特許名称やキーワード、国際分類(IPCまたはLOC)、特許/公告番号や日付など、文字や数字を使って行われてきた。しかし、発明や実用新案とは異なり、意匠や商標は画像が主体であるため、現代のコンピュータ画像時代においては、AIの画像検索や照合を活用するのが知的財産分野の世界的な潮流となっている。一般的には、画像検索だけでなく、分類やキーワードなどを組み合わせた多重フィルタリング方式で検索を行い、より精度の高い結果を得ることが必要である。AI による「画像による検索」の利便性によって、審査段階での先行技術調査の効率が向上するだけでなく、出願人は製品開発の初期段階および意匠登録出願前に画像検索をすることで類似意匠がすでに登録されていないかを迅速に確認することができ、これにより侵害リスクを回避したり、関連製品の市場動向を把握して研究開発の対象を調整したり、さらには特許戦略を立てたりすることが可能となる。

台湾で意匠登録出願する際には、明細書および図面を提出する必要があり、意匠権の範囲は、図面に開示された内容を基準とし、明細書を参酌して図面で請求される保護範囲を解釈することができる。明細書には、意匠の名称、物品の用途、意匠の説明を記載し、図面には、斜視図(意匠が立体である場合)、六面図(正面図、背面図、右側面図、左側面図、上面図、底面図)、平面図、ユニット図またはその他の補助図を用いることができる。また、現行の台湾専利法では、一意匠一出願が原則とされているが、同一出願人が二つ以上の類似意匠を有する場合には、本意匠と関連意匠を出願できる。現在、知的財産局では法改正を進めており、一つの新規出願に複数の意匠を含めることができるよう制限を緩和する予定である。

台湾知的財産局が意匠を対象とした「画像による検索(以図找図)」機能を導入 4
台湾知的財産局が意匠を対象とした「画像による検索(以図找図)」機能を導入