台湾における特許年金の減免申請手続きの簡素化

台湾における特許年金の減免申請手続きの簡素化 3

現行の台湾専利法および関連規定によれば、特許出願は出願時に出願手数料が必要となるだけで特許査定前に年金を納付する必要はなく、知的財産局から特許査定書が送達された後3か月以内に証書料および少なくとも第1年度の年金を納付すると、知的財産局が公告並びに特許権を付与する。特許年金は公告日から起算し、第2年度以降の年金は期限までに納付しなければならないが、特許権者が外国の学校または台湾/外国の中小企業である場合、知的財産局に対して特許年金の減免申請をすることができ、発明特許、実用新案、意匠のいずれについても、減免要件を満たす者は第1年度から第6年度までの年金の一部の減免を受けることができる。即ち、第1~3年度は毎年NT$800、第4~6年度は毎年NT$1200の減免を受けることができるが、申請者は年費を納付する際に逐年、年費の減免申請を行う必要があった。

知的財産局はサービスの利便性を向上させるため、2026年1月1日から特許年金減免申請手続を簡素化する。申請者は一度書面で申請するだけで、その後の特許年金(第1~6年度)の減免申請を完了することができ、逐年申請する必要がなくなる。つまり、特許権者は減免を一度申請するだけで、その年度から第6年度まで減免を受けることができる。

特許権者が最初の年金の減免申請をし、知的財産局が審査のうえ資格要件を満たすと認めた場合、申請者に「特許年金の減免申請が完了した。今後、特許権者が特許年金減免規定の資格要件を満たしている限り、逐年書面で特許年金の減免を申請する必要はない」旨の通知がなされる。前記特許年金減免申請の審査手続きが完了すると、知的財産局の管理システムに登録され、当該特許の減免対象期間(第6年度まで)において特許権者が継続して年金減免の規定に合致する場合、逐年年金減免申請を行う必要はなく、減免後の特許年金をそのまま納付すればよい。

ただし、同一の特許について二名以上の特許権者がいる場合は、全ての特許権者が年金減免の資格を有していなければ年金減免の条件を満たすことにならない。また、同一の特許権者が二件以上の特許を有している場合、特許ごとにそれぞれ年金減免の申請を行う必要がある。後に特許権者の年金減免資格に変更が生じて減免条件を満たさなくなった場合には、知的財産局にその旨を通知し、通常(標準)の年金を納付しなければならない。なお、特許権者が年金額に満たない金額しか納付しないと、十分に納付した場合の効果は発生せず、特許権が当然に消滅する可能性がある。

さらに、特許年金の減免申請が完了した後に譲渡手続きを行う特許権について、譲受人が特許権譲渡の登記をした後に特許年金の減免を申請する必要がある場合、原則として改めて年金減免の申請を行う必要がある。

台湾の「特許年金減免規定」で定められた減免後の年金額を下表に示す。

特許の種類年度通常の金額
(一般資格)
減免後の金額
(減免資格)
発明特許第1~3年度(毎年)NT$2,500NT$1,700
第4~6年度(毎年)NT$5,000NT$3,800
実用新案第1~3年度(毎年)NT$2,500NT$1,700
第4~6年度(毎年)NT$4,000NT$2,800
意匠第1~3年度(毎年)NT$800NT$0
第4~6年度(毎年)NT$2,000NT$800

当該減免規定によれば、自然人、学校および中小企業(中小企業基準を満たすもの)は第1年度から第6年度までの年金の減免を受けることができ、第1年度から第3年度までは毎年NT$800、第4年度から第6年度まではNT$1,200の減免が適用される。台湾知的財産局の現行の実務運用によれば、自然人(台湾人または外国籍)および台湾の学校は、減免申請をしなくても減免後の金額で年金を納付することができるが、外国の学校*1および台湾または外国の中小企業*2が減免後の費用で納付するためには減免申請をする必要がある。

  1. 外国の学校は台湾教育部によって承認された外国の学校を指す。
  2. 台湾または外国の中小企業の現行認定基準としては、以下の2つの条件のうちいずれか1つを満たすこと:
    (1)法令に基づき登記された会社で、払込資本がNT$1億以下
    (2)常時雇用する従業員数が200人未満

なお、特許権者が「特許年金の減免申請」を行う場合、原則として証明書類を提出する必要はないが、知的財産局が必要と認めるときは、減免の要件を満たすか否かを確認するために、当該特許権者に対して関係する証明書類の提出を求める旨を通知する。

また、特許権者が元の代理人以外の者に年金の減免申請を委託する場合は、委任状を提出しなければならない。

台湾における特許年金の減免申請手続きの簡素化 4
台湾における特許年金の減免申請手続きの簡素化