実用新案技術報告制度導入後の第1件技術報告書(台湾)

実用新案技術報告制度導入後の第1件技術報告書(台湾)

台湾では、2004年7月1日施行の改正特許法により、実用新案出願の審査について形式審査制が採用され、かつ、同時に実用新案「技術報告書」の制度が導入された。知的財産局のプレスリリースによると、法改正後第1件の「技術報告書」は2005年3月30日に作成・交付された。

以下に掲載するのは、前記「技術報告書」の作成・交付について、知的財産局が同局ホームページに掲載したプレスリリースの全文である。

○知的財産局プレスリリース

件 名:わが国最初の実用新案技術報告書の作成・交付について

掲載日:2005年4月6日

主題内容:

経済部知的財産局は2005年3月30日、わが国新特許法施行後における最初の「実用新案特許技術報告書」を作成し、申請人に交付した。これはわが国の実用新案制度が新たな段階に入ったことを意味する。

2004年7月1日の新特許法の施行後、知的財産局は、産品のライフサイクルが比較的短い実用新案特許の効果的な保護を図るため、新特許法の規定に従い、実用新案特許出願については形式審査のみを行い、形式上の要件に合致するときは、ただちに実用新案権を付与することにより、権利の早期取得を望む出願人の要望に応えている。ただし、形式審査制への移行に伴い、新特許法では、実用新案特許権者がその権利を行使しようとするときは、実用新案技術報告書を相手方に提示しなければならないことになっている。

実用新案技術報告書は、権利者の権利行使及び産業の発展に対し重大な影響を及ぼすものであるので、知的財産局は、実用新案技術報告書の作成において、規定に従って特許審査官を指定し、特許請求範囲の各請求項ごとに、新規性、(新規性の擬制を含む)、進歩性、及び先願主義の原則に関する規定に従って、審査を行い検索された先願案件及び関係資料に基づいて評価を行っている。技術報告書には、前記の先願及び資料と比較・対照した結果に基づいて、各請求項についてその評価が記載されるが、コード番号1、2、3、4又は5が表示されている請求項は、その実用新案としての特許性に対する評価が否定的であることを示し、コード番号6が表示されている請求項は、その実用新案としての特許性に対する評価が肯定的であることを示す。(ただし、明細書の記載不明瞭等の理由により調査が困難であると認められる場合を含む)。

知的財産局では、技術報告書の作成・交付に関し、申請人がその権利を主張するか否かを決定する場合の参考に供するため、現有の審査官が全力をもって、特許業務処理期限表に定められている処理期限までに、技術報告書を作成して申請人に迅速に交付できるよう努力している。また、技術報告書は、権利者以外のものにとっても、他人が取得した実用新案特許に対し如何に対応すべきかを検討する場合に参考とすることができるものである。

知的財産局は、最近数年の間、国際間における特許制度の変革状況及び科学技術の急速な発展に対応するため、積極的に各国との業務提携、情報交換及び特許審査官の専業上の訓練を進めている。また、実用新案特許に形式審査及び権利行使に技術報告書を提示する制度を導入したのは、権利者の権利及び産業の発展に種々の影響を与えるものであるので、実用新案の制度上の変革を関係各界が十分に理解し、かつ、これを適切に運用することができるように図るため、知的財産局は、いつでも、新制度に関する質問又は提案が同局に提供されるのを歓迎するものである。