行政院公正取引委員会は2006年6月22日、特許侵害に関する争いに関連して、米国の会社(以下、被審人と称する)が台湾の会社(以下、競争者と称する)の取引先または潜在的取引先に書簡を送付し、かつ、その法務担当者が営業所を訪問して、不当な営業妨害行為を行ったのは、取引の秩序に影響を与えるに足りる不公正な行為であり、公正取引法第24条の規定に違反するとの決定をした。以下に紹介するのは、本件審決に関する同委員会のプレスリリースの要約である。
- 公正取引委員会の調査の結果によると、被審人は、競争者と競争関係にあること、また、競争者が問題の特許製品、イーサーネットコントローラの製造者であることを明らかに知っていたにもかかわらず、競争者に対し知的財産権の保護を求める法的手続をとらず、2003年8月27日、10月10日、12月8日の複数回にわたり、競争者の取引先または潜在的取引先に書簡を送付した。この書簡の内容は、書簡受取人の製品が被審人の3件の米国特許を侵害するものであること、また、書簡受取人に対し優待条件で当該3件の米国特許の包括的ライセンスを与える用意があることを述べたものであった。
- 被審人の前記書簡には、競争者の製品がその特許権を侵害しているとは明記されていなかったが、その後2004年3、4月間に被審人会社の法務担当者が書簡受取人の営業所を訪問し、書簡受取人の会社の製品で、競争者の製造販売したイーサーネットコントローラを搭載したものは、被審人の特許権を侵害するものであると述べて、それらの会社に対し、被審人のライセンスを取得し、または被審人もしくはそのライセンスを取得した会社から関連製品を購入することを要求した。
- 前記の事情により、訪問を受けた会社が取引において競争者に対し、公正な鑑定機関による「特許権不侵害意見書」、「侵害補償同意書」、「賠償責任声明書」、「共同抗辯同意書」等の提供を要求するような事態を引き起こし、そのために競争者のその翌年の製品販売量が減少した。
- 公正取引委員会は、違法行為の動機、目的及び予期できる不当な利益、違法行為の取引秩序に対する危害の程度、期間等の要因を考量し、公正取引法第41条前段の規定により、被審人に対し前項の違法行為をただちに停止する命令を下し、並びにNT$243万の課徴金を課す決定をした。
