知的財産局は、2008年7月1日から「中華民国専利データ検索システム」の無料サービスを開始することを発表した。これにより、インターネットから発明、実用新案、意匠の全文明細書が入手できるようになる。以下はそのプレスリリースの訳文である。なお、専利は発明、実用新案、意匠の特許を指す。
主題内容
台湾の科学技術革新の競争力は世界的に知られている。スイスローザンヌ国際経営研究所(IMD)が公表した2008年の『世界競争力年度報告』において、評価対象の55の経済体のうち、台湾は第13位だった。2007年IMD競争力年報では、台湾の特許産出能力は世界一であると指摘されており、我が国の革新力が世界的に充分認められていることが明らかである。これは、政府と民間の長期に亘る努力が開花した結果である。しかしながら、経済建設委員会は台湾には世界の標準をリードするような大きな特許がないと指摘しており、政府は将来、補助金を出して中小企業への投資を強化し、研究開発を奨励して、台湾人の創意が全世界に見えるものとなることを望んでいる。
世界知的所有権機関(WIPO)の分析についての報道では、全研究成果の90%~95%は専利明細書に記載されており、その内80%はその他の雑誌、定期刊行物に記載されていない。各種専門定期刊行物、雑誌、百科事典等の技術発展に関する資料の中で、技術の核心を全面的に公開しているものは、僅かに専利明細書のみである。そのため、産業界、官界、学術研究界が充分に専利データを利用できれば、平均で研究開発時間の60%を短縮でき、研究開発費の40%を節約できる。
これらの点を考慮し、知的財産局は、2007年から「本国専利全文データ化作業」科学技術特別計画の実現を積極的に目指している。政府の財源は逼迫している情況ではあるが、経済部と国科会[科学技術庁]の支援により、2008年から我が国の専利明細書の全文をデータベース化することに全力を投入している。同時に、データベースの検索・ダウンロードに必要な一体化した検索システムに対応するため、新たに『中華民国専利データ検索システム』を完成させた。このシステムは、2008年7月1日から無料のサービスとして提供され、各界で専利技術の全文資料を短時間で検索でき、出願案件の状態、及び権利の異動の調査が一瞬にして行え、全文明細書の画像ファイルが簡単に入手でき、専利の権利範囲、及び関係領域の技術発展情況を迅速に掌握できる。このため、研究開発資源と時間を重複して投入することが避けられる。新システムにはまた、国外の主要国(特許機構)の検索システムの態様を参考に取り入れ、進んだ検索機能を提供する。詳しい項目、図面、説明は同一画面に入れ、個人の事項については選択された項目が入れられる。資料の完全性と利便性が大幅に高まるので、各界が充分に利用することを希望する。
新システムは、各界及び専利審査官の使用に提供するため、多くの人々の新システムに対する理解、貴重な意見の提供を促すために、知的財産局は特に、2008年5月、6月に台北、新竹、台中、台南、高雄のサービスステーションにおいて、局内・外の6ヶ所でシステムの使用の普及説明会を開催した。延べ600人余りが参加し、充分に意見を交わし、広く提言が得られたので、新システム改善に役立てるよう、将来の改良版の参考とする計画である。説明会に参加できなかった、又は再度システムを理解したいと考えている方々のため、2008年8月から知的財産局のウェブサイト(www.tipo.gov.tw)で視聴覚教材を見ることができる。
専利データベースは、国民の科学技術知的財産の結晶であり、国家を築き上げる重要な基礎となって、我が国の研究開発の革新を高め、完全な知的財産権保護の環境の構築を可能にする。どの様な遠距離にも届くインターネットを通し、しかも無料で一般に公開する優位性により、新版『中華民国専利データ検索システム』は、知的財産データの普及化の助力となり、研究開発の基礎として根をおろし、継続して我が国の競争力の土台となって革新に導き、グローバル化の環境の中で、高度な科学技術、高付加価値産業へ方向を変え発展していく。
