税関・特許、商標及び著作物の権益保護措置の共同執行作業要点(訳文)

税関・特許、商標及び著作物の権益保護措置の共同執行作業要点(訳文) 1

2003年6月10日台総局緝字第0920103926号制定公告
2004年5月20日台総局緝字第0931008469号制定公告
2005年6月1日台総局緝字第09410107421号令改正公布

  1. 世界貿易機関の「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定」の趣旨及びわが国の関係法令に基づき、かつ、公平・公正の原則に則り、特許権者、商標権者及び著作権者の権益を保障することにより、正常な国際貿易を促進し、かつ、通関に支障が生じるのを防止するため、特にこの要点を定める。
  2. この要点では、商標権及び著作権については、原則として摘発に基づく保護方式をとる。ただし、税関は、権利者、被授権者、代理人、権利者団体の提示又はその他の機関の通報により、又は職務の執行時において商標権又は著作権を侵害する疑いがある貨物を発見した場合、関税法、税関密輸取締条例、貿易法、著作権法、商標法、民事訴訟法及び刑事訴訟法等、関連法令の規定により処理を行う。
  3. 特許権侵害案件については、司法機関が関係産品の輸出入を一時停止する仮処分の裁定をした場合、税関は、特許権者(専用実施権者を含む)が当該貨物の輸出入の時間及び地点、貨物の積載・輸送に使用された運輸機関の名称、運行番号等の具体的資料を提出し、又は輸出入申告書の番号を提示した後に、それぞれの状況に対応して処理を行う。ただし、貨物がすでに通関を許可された場合は、この限りでない。
  4. 摘発に基づく保護方式の作業手続:
    1. 摘発時に提供すべき資料
      商標権又は著作権侵害の疑いがある物品の輸入又は輸出に対し、商標権者、著作権者(専用実施権者を含む)又はその代理人が摘発をするときは、関税総局又は輸出入地の関税局に書面でこれを行い、かつ、摘発時に下記資料を提供しなければならない。
      • 権利侵害の事実及び侵害物を確認するに足りる説明。
      • 侵害の疑いがある輸出入者の名称、貨物名、輸出入港及び期日、航空機(船舶)番号、コンテナ番号、貨物の保管場所等に関する具体的資料。
      • 商標登録に関する書類、著作権の証明書類又はその他著作権を明らかに確認するに足りる書類。代理人が手続をするときは、代理権を証明する書類を添付する。
    2. 摘発の受理又は不受理の通知
      税関は、第(1)項の摘発に接した後、摘発の内容が具体的であるかを検討し、摘発を受理するときは、これを摘発者に通知し、また、不受理とするときも摘発者に通知し、かつ、不受理の理由を説明する(必要な場合は、摘発者に税関に出向いて説明をすべき旨の通知をすることができる)。
    3. 確認手続の通知
      税関は、摘発を受理した後、貨物を検査し、摘発の内容と一致すると認定したときは、電話又はファクスで摘発者に通知し、摘発者は、通知を受け取った後、一定時間以内に(空運輸出の場合は4時間以内に、海運輸出入及び空運輸入の場合は1就業日以内に)税関に出向いて確認をしなければならず、また、税関は、電話又はファクスで貨物の輸出入者に授権資料を提供すべき旨の通知をする。
    4. 商標権侵害の疑いがある案件の処理
      摘発者が商標権侵害の疑いがあると認定した案件:
      • a.輸出入者が授権書類又はその他権利侵害の事実がないことを証明する書類を提出することができない場合、税関は、商標法第82条の規定に違反するものとして、法律に従って処理するため、案件を司法機関に移送する(通知書副本を経済部知的財産局に送付する)。
      • b.輸出入者が権利者の授権書類又はその他権利侵害の事実がないことを証明する書類を提出した場合、税関は、これを直ちに摘発者に通知し、摘発者が3就業日以内に明確な反証を提出しなかった場合、税関は、経済部知的財産局の参考に供するため、代表的サンプルを採取した後、貨物の通関を許可する。ただし、摘発者は、前記の期間内に商標法第65条の規定により税関に差押を先に行う申請をし、又は裁判所に保全を申請することができ、税関は、それぞれの状況に対応して差押を執行する。なお、被差押人は、商標法の前記条文の規定により税関に差押の解除を請求することができる。
  5. 著作権侵害の疑いがある案件の処理
    摘発者が著作権侵害の疑いがあると認定した案件:
    • a.輸出入者が授権書類を提出することができない場合、税関は、著作権法第90条の1の規定により通関を一時停止する措置をとり、かつ、摘発者に通知する(通知書副本を経済部知的財産局に送付する)。税関が通関の一時停止の措置をとった後、権利者が3就業日以内に前記条文の第1項から第10項までの規定に基づいて税関に差押の申請をしなかった場合、又は民事訴訟法若しくは刑事訴訟法に定める権利保護の手続をしなかった場合、税関は、その他の通関規定に違反する事由がないかぎり、直ちに通関を許可しなければならない。
    • b.輸出入者が授権書類を提出した場合、税関は、即座に書面で摘発者に通知をしなければならず、摘発者が、税関の書面による通知を受けた日から3就業日以内に法律の規定に従って税関に差押を申請し又は裁判所に保全を申請した場合、税関は、それぞれの状況に対応して差押を執行する。期間内に手続をしなかった場合、税関は、その他の通関規定に違反する事由がないかぎり、代表的サンプルを採取した後、貨物の通関を許可し、かつ、サンプルを参考のため主管官庁に送付する。
  6. 商標権若しくは著作権侵害の疑いがない案件又は税関に出向いて確認をしなかった案件の処理
    摘発者が商標権又は著作権侵害の事実がないと認定した案件、又は期間内に税関に出向いて認定をしなかった案件について、税関は、その他の通関規定に違反する事由がないかぎり、通関を許可する。
  7. 税関は、貨物を差し押さえた場合、摘発者及び輸出入者に通知をしなければならない。

5、権利者、被授権者、代理人、権利者団体の提示又はその他の機関の通報による案件の作業手続

  1. 権利者、被授権者、代理人、権利者団体の提示又はその他の機関の通報により、税関が提示又は通報を受けた商標権又は著作権侵害貨物と外観が明らかに一致する輸出入貨物を発見した場合:
    • a.税関は、権利者、被授権者、代理人又は権利者団体に、確認に協力すべき旨の通知をし、かつ、貨物輸出入者に授権資料を提供すべき旨の通知をしなければならない。権利者、被授権者、代理人、権利者団体との連絡又は資料の提供を得ることができない場合、税関は、電話又はファクスで経済部知的財産局の協力を要請することができる。1就業日以内に連絡及び資料の提供を得ることができなかった場合、税関は、その他の輸出入通関規定に違反する事由がないかぎり、代表的サンプルを採取した後、貨物の通関を許可しなければならない。
    • b.権利者、被受権者、代理人、権利者団体は、税関の通知を受けた後、商標登録に関する書類、著作権証明書類又はその他著作権を明らかに確認するに足りる書類を提供し(代理人の場合は、代理権を証明する書類を添付し)、かつ、確認に協力しなければならない。関係作業については、この要点の4、(3)から(6)までの規定に従って処理する。
  2. 税関は、輸出入貨物の商標権又は著作権侵害の具体的証拠を掌握した司法機関の書面による通知又は差押の命令により、事件に関係する貨物を発見した場合、それぞれの状況に対応して差押を執行し、かつ、その貨物とともに案件を処理のため当該司法機関に移送しなければならない。なお、貨物の保管に困難があるときは、当該司法機関が権利者に責任をもって貨物を商品倉庫、コンテナ集散ステーション又は航空貨物集散ステーション等、その原保管場所に保管することを命じる。

6、税関が職務の執行時に、外観に明らかに商標権又は著作権侵害の疑いがある輸出入貨物を発見した場合

  1. 商標権侵害の疑いがある案件の処理手続については、この要点4の(3)、(4)、(6)、(7)の関連規定を準用する。
  2. 著作権侵害の疑いがある案件の処理手続については、この要点4の(3)、(5)、(6)、(7)の関連規定を準用する。
  3. 税関は、権利者、被授権者、代理人、権利者団体に連絡して資料を得ることができない場合、電話又はファクスで経済部知的財産局に協力を要請することができる。税関は、1就業日以内に連絡して関係資料をえることができない場合、その他の輸出入通関規定に違反する事由がないかぎり、代表的サンプルを採取した後、貨物の通関を許可することができる。

7、税関は、貨物が司法機関の判決により商標権又は著作権を侵害する事実があるものと確定した後にはじめて、侵害貨物の発送人、輸出入者、荷受人及び権利侵害物品の数量等に関する資料を(責任者の氏名、会社名称、住所等を含む)権利者に提供することができる。