発明特許「職権により電話で出願人へ補完、補正の期限を通知する」措置―2010年6月10日施行(台湾)発明特許「職権により電話で出願人へ補完、補正の期限を通知する」措置

発明特許「職権により電話で出願人へ補完、補正の期限を通知する」措置―2010年6月10日施行(台湾)発明特許「職権により電話で出願人へ補完、補正の期限を通知する」措置 1

台湾に出願した特許の自発補正には期限の制約がある。そのため、早期審査を申請して既に特許となった対応する外国出願と同様の請求範囲にクレームを補正しようとしても、期限内でないとできなかった。そこで、知的財産局は審査官が職権で補完、補正を認める措置を定め2010年6月10日から施行した。これは、出願人が補完、補正したい旨を記載した書簡を提出することにより、審査官が職権により電話で提出期限を出願人に通知する制度で、概要は以下の通りである。

(知的財産局通知の日付:2010年6月17日)

現行特許法第49条の規定では、出願人は発明特許の出願後、明細書又は図面に補正の必要がある場合、発明特許出願から15ヶ月以内に補完、補正する又は実体審査若しくは再審査の請求と同時(又は再審査理由書提出の期間内)に自発的に補完、補正することができる。但し、この期限を超えている場合は実体審査又は再審査の応答期間まで補正書を提出できなかった。また、出願人が早期審査を申請する際に対応する外国出願と同一又は類似内容に自発補正したい場合、これらの時間的制限を受け補正できなかった。

知的財産局は、2010年1月1日から実施されている「発明特許早期審査作業方案」を更に円滑に進め並びに上述の問題を解決するため、「職権により電話で出願人に補完、補正期限を通知する」措置を立案し、公聴会を開催して各界の意見を聞いた。この新措置は、既に公告されて2010年6月10日から施行されている。要点は以下の通りである。

  1. この措置は、実体審査又は再審査の段階に入っている発明特許出願にのみ適用される。
  2. 出願人は先ず、補正を希望することを表明した書簡を知的財産局に送付する必要がある。審査官は、申請書簡受領後1乃至2ヶ月以内に出願人に電話で補正書の提出期限を通知し、保存文書として電話記録表を作成する。出願人は審査官の職権による電話通知を受けた後、知的財産局に補正書を送付することができる。
  3. 出願人が発明特許の早期審査を申請する際、対応する外国出願に基づいてクレームを修正する希望があることを申請書に記載することができる。審査官の電話通知を受けた後、対応する外国出願のクレームと同一に補正した補正書を提出し、2者に差異がないことを明記する。これにより発明特許の早期審査の申請手続きが完了する。

知的財産局が起草し審議のため立法院に送付した特許法の改正草案第43条では、現行法第49条の出願日から15ヶ月の自発補正提出期限が撤廃された。特許法の改正案は早ければ今年末までには通過し施行される。但し注意しなければならないのは、改正草案第43条に「最終通知」制度が加えられたことで、出願人が審査期間に最終通知を受けた場合は、指定された事項の補正しかできない。従って、出願人が明細書/クレーム又は図面を補正したい場合は、補正書をできるだけ早く提出する必要があり、「最終通知」が発行される前に提出することが望ましい。