知的財産裁判所の設立計画(台湾)

知的財産裁判所の設立計画(台湾) 1

司法院は2006年2月、「知的財産裁判所組織法」及び「知的財産案件審理法」の法案を完成させたので、近い時期に審議のためにこれを立法院に送付し、2006年内に立法院を通過した後、2007年3月までに正式に「知的財産裁判所(智慧財産法院)」を設立する予定である。

  1. 設立の初期において知的財産裁判所はしばらく台北に設置し、2009年又は2010年に台北県林口に正式に移転する。知的財産裁判所の設立に対応するため、司法院はすでに現職裁判官83名の応募者のなかから40名を選抜し、「知的財産裁判所裁判官育成・研修計画」に基づいて、2006年3月から7月まで4カ月間の研修を行うことにしている。「知的財産裁判所」の設立後に受理される知的財産に関する民事、刑事及び行政訴訟の件数は、1年に約1800件と予測されるので、同裁判所には、裁判長5名ないし10名、裁判官10名ないし20名、裁判官の審理を補助する技術審査官13名ないし26名を置き、裁判所全体の定員を125人ないし231人とする予定である。
  2. 知的財産裁判所は、高等裁判所と同等の地位を有する裁判所として知的財産権に関する民事訴訟(特許法、商標法、著作権法、光ディスク管理条例、営業秘密法、集積回路回路配置保護法、植物品種及び種苗法又は公正取引法により保護される知的財産権に関する民事訴訟事件)の民事第一審、民事第二審を管轄する。なお、当事者は知的財産裁判所の民事判決に不服がある場合、最高裁判所に上訴をすることができる。
  3. また、知的財産裁判所は、現在、台北行政高等裁判所の管轄に属する特許法、商標法、著作権法、光ディスク管理条例、集積回路回路配置保護法、植物品種及び種苗法又は公正取引法及び知的財産権に関する行政訴訟事件並びに強制執行事件の行政訴訟第一審を受け継ぐことになる。当事者はこれらの案件に対する知的財産裁判所の判決に対し不服がある場合、最高裁判所に上訴をすることができる。
  4. 上記のほか、知的財産に関する刑事事件(刑法第253条~255条、第317条、第318条の罪、又は商標法、著作権法、公正取引法第35条第1項の第20条第1項及び第36条の第19条第5号に関する案件について、地方裁判所の通常の裁判、略式裁判又は協議手続きの第一審判決に不服のため上訴又は抗告をした刑事事件)については、第一審をなおも地方裁判所の管轄とし、第二審を知的財産裁判所の管轄、第三審を最高裁判所の管轄とする。
  5. なお、知的財産局は、知的財産裁判所の設立に対応するため、関係法令を改正するほか、同局の審査部門の組織を変更して合議制による「特許商標覆審・審判部」を設け、特許及び商標の覆審・審判案件を審査する。