生物関連の特許出願を複数のブダペスト条約締約国に出願する場合は、生物材料を一つの国際寄託機関に寄託するだけで良い。しかし、台湾はブダペスト条約の締約国ではないため、日本と台湾に出願する場合は、両国それぞれに寄託しなければならなかった。
この問題を解決するため、2014年11月20日に台湾と日本の間で「台日特許手続きにおける生物材料寄託相互協力」計画の覚書が調印された。この相互協力が2015年6月18日から開始された。以下は台湾知的財産局の発表記事の和訳である。
公布日: 2015年6月18日
台湾と日本の協力関係を強化し、出願人が重複して寄託する負担を軽減し、更に特許法第27条第5項の規定を執行するため、我が国の経済部知的財産局(以下、知的財産局という)と日本特許庁は2015年6月18日から特許手続きにおける生物材料寄託相互協力を開始した。台湾、日本の特許出願人は、出願前に特許に係る生物材料を何れか一方の特許主務官庁が指定する国内の寄託機関に寄託し、且つ規定された期限内に当該寄託機関が発行した寄託証明書類を特許主務官庁に提出すれば、国内に寄託しなければならないという制限を受けない
例えば、出願人が我が国が指定する寄託機関(財団法人食品工業発展研究所)に生物材料を寄託し、その後寄託した生物材料を日本で特許出願し、且つ特許庁が規定する期限内に寄託証明書類を提出すれば、特許庁は寄託が完了したと見なす。同様に、出願人が先ず日本が指定する寄託機関(NITE-IPOD 又は NPMD)に生物材料を寄託し、その後寄託した生物材料を我が国に特許出願し、且つ出願日から4ヶ月以内又は最先の優先日から16ヶ月以内に当該寄託機関が発給した寄託証明書類を知的財産局に提出すれば、知的財産局は寄託が完了したと見なす。
台湾と日本の寄託相互承認は、互いに相手国の指定するその国内の寄託機関の寄託効力を承認することである。寄託実施の業務、例えば寄託、生存試験、分譲等については、選択した寄託機関の関連規定及び料金徴収基準に従わなければならない。特許に係る生物材料の分譲手続きについては、特許を出願した特許主務官庁の関連規定に基づいて分譲しなければならない。


