「知的財産人材育成学院」の設立(台湾)

「知的財産人材育成学院」の設立(台湾) 1

経済部知的財産局はかねて計画中の「知的財産人材育成学院」を2005年6月28日に正式に設立した。この学院の目的、運営等について、同局は同日付けのプレスリリースで、次のとおり述べている。

  1. 現今の産業界では、大量の人材を技術革新及び研究開発に投入する必要があるほか、創造活動を助け知的財産権の保護・運用を図るため、素質の高い知財管理人材を早急に確保することが必要になっている。現在、研究開発の成果の保護及びその運用の重要性は世界各国で極めて重視されており、たとえば、米国、日本、ヨーロッパ連盟等各先進国では、多数の高度な知識を有する専門人材を確保するため、互いに競い合って知財専門人材の養成機構を設立している。しかるに台湾ではこれまで知財専門人材の養成は、主として短期研修の方式で行われており、産業界、学界又は司法界の各異なる分野の需要に対応できる全面的な完備した育成制度がなく、また、教材についても講師の違いにより玉石混合であるため、質、量を問わず、各界の需要を満足させることができない状況にある。このため知的財産局は特に専門の育成機構として「知的財産人材育成学院」を設立した。この学院はバーチャル・スクールとして、2005年において、まず学院の事務局を発足させ、課程の企画、教材の編集及びシード教師の養成に着手し、2006年からこれらのシード教師が統一された課程及び教材に基づき、北部、中部及び南部の各地区でクラスを設けて授業を行い、所定の課業を終了した合格者に知的財産局が終了証書を交付する。これは産業界、司法界及び特許商標代理人等、各界における知財専門人材の育成方法を全面的に系統化するものである。
  2. 「知的財産人材育成学院」の事務局は、台湾大学水源キャンパスに設置し、執行グループは、台湾大学学際総合法律学研究所を中心とし、かつ、同大学工学院工業知識化学技術研究センター、同管理学院、並びに全国各総合大学、専科大学、専科学校と長期的な協力関係を策定するが、これは国内の法律、科学技術及び管理の各分野の学者、専門家を結集して、学術及び専門業務間の交流を発展させ、確実に「育成学院」の業務を促進することができ、毎年、1000人の知財専業人材を育成することを目標とする。台湾大学は世界各国の150以上の大学と学術上の提携・交流に関する協定を締結しているので、ヨーロッパ特許庁パテントアカデミー及び米国国際知的財産学院の貴重な経験を含めて、各国の育成機構と情報・資料を交換することも考えられ、国内の知的財産権に関する教育・訓練の水準を高めるとともに、「育成学院」の国際的知名度を高めるものでもある。
  3. 「育成学院」は、本年度において、特許商標代理人、司法界の各分野の要求に応えるため、それぞれの分野について知財教育の課程を企画し、統一教材を編纂し、かつシード教師を育成する。これらの教材の編纂完了後には、フランチャイズの方式で、北部、中部及び南部の区域に分けて、育成クラスの公開募集を行い、知財専門課程の授業を提供し、広範に知的財産権の取得、運用及び保護の専門人材の育成を行う。また、知的財産局は、制度化、系統化された短中期の育成教育により、各分野において知財専門人材を大量に育成するのに加えて、弁理士法の制定・施行及び知財裁判所の設置計画、特許商標代理人及び専管裁判官の育成、特許・商標案件の審査の質の向上及び司法部門担当者の知的財産権に対する判断・処理の能力の強化に対応して、優良な知財保護環境が構築されることを期待している。