知的財産局は、早期に特許権を取得できるよう審査時間を短縮することを目的とし、審査の参考とするため、対応外国出願の特許サーチレポートおよび審査結果を採用する制度を制定し、2007年10月から実施する。以下はそのプレスリリースの訳文である。
主題内容:
経済部知的財産局は、特許出願の審査にかかる時間を短縮し、審査結果を早めて発明者に早期に特許権を取得させるよう、審査過程において外国特許サーチレポートおよび審査結果の採用を認める制度を定め、特許審査時の参考とする。これは2007年10月から実施する。
全世界において各産業の技術は絶え間なく向上している。発明者は研究開発の成果の十分な保護を獲得するため、同一技術の特許出願を異なる国または組織に別々に提出することが多々あり、これが世界各国の出願件数の急増を招いている。同時に世界の現状に目を向けると、アメリカ、日本、ヨーロッパ等の各国政府または組織は特許出願件数の急増に対応するため、継続して各種政策および改善策を推進している。例えば日米、日韓、日英間の特許審査ハイウェイであり、また日本は審査案件に対応する国内外出願の審査データを提示するサポートシステムがある。これらは全て特許出願案件の審査時間短縮のための努力であり、これにより日本企業の競争力は増加している。
全世界で特許出願が激増する傾向にあり、同様に我が国もこの問題に直面している。毎年増大する出願件数に対処するため、知的財産局は特許審査の効率向上に常に尽力している他、2006年末には行政院人材評価サービス部が具申した、特許出願の初審案件に対応した「国外特許出願の処理原則」審査基準作業手順の取り決めに基づき知的財産局が半年間試験的に実施した。更に、2007年に日本が制定を公表した、「外国特許庁のサーチレポート、審査結果の利用指針」を参考にして、両国の外国特許庁のサーチレポートまたは審査結果の利用の差異について詳しく分析、比較した(表1の通り)後、「国外特許出願の処理原則」審査基準作業手順を修正した。該処理原則の修正要点は、特許請求範囲の判断、先行技術の検索範囲、出願人が未回答の場合の処理事項等を含み、国際手続きと一致するよう改めた。
統計資料によれば、我が国の2005年度の発明特許出願件数は合計47,841件で、その内27,748件は外国人による出願で、58%の比率を占める。2006年度の特許出願件数は合計50,111件でその内28,746件が外国人による出願で、57.4%の比率を占める。以上のデータから、我が国の特許出願件数の半分以上は同時に外国にも出願されていると推測できる。このため知的財産局が既に実施している国外特許出願の処理原則を推進する以外に、外国の特許サーチレポート及び審査結果の採用を認める制度を定めて出願の審査決定を早めることは、出願人へのサービスを向上させる効果があり、同時に、出願人に自発的に外国特許のサーチレポートおよび審査結果を提供するよう要請することが、審査時間の短縮を助け、特許権の獲得を早める。
表一
| 台湾知的財産局 | 日本特許庁 | 相違点 | |
|---|---|---|---|
| 適用対象 | 1.台湾に出願する外国の出願案件 2.台湾出願後、国外へ出願するもの | 1.国内出願後更に日本以外の特許機関に出願するもの 2.日本国内出願後、PCT出願するもの | 台湾:台湾以外の国から台湾への出願を主とする 日本:日本から国外機関への出願を主とする |
| 基本原則 | 国内先行技術を先に検索する。国外で既に許可になった又はサーチレポートを有するものについては検索しなくてよい | 国外で特許になった出願は簡単な方式で審査を早める;特許審査ハイウェイに基づくものは、国外で特許になった請求項は重複して審査しなくてよい | 台湾は特許審査ハイウェイ計画に加入していない |
| 先行技術調 査 | 1.国内先行技術を先に検索 2.国外で許可になっている又サーチレポートがある案件は先に請求範囲について判断する。同一個所は国外資料を参考にし、相違個所は審査基準により判断する | 1.国内調査機関のサーチレポートがない場合、先に国外でサーチレポート及び結果が採用されているか否かを確認する。採用されていない場合、国外の調査範囲を排除できる 2.国内調査機関のサーチレポートがあるときは、採用するか否かの判断は審査官が行う | 1.台湾は先に国内技術を検索し、その上で国外のサーチレポート及び審査結果を斟酌し審査の参考とする 2.日本では先に国内登記調査機関によるサーチレポートの有無で区別し、更に該レポートを採用するか否かを審査官が判断する |
| 注意事 項 | その他拒絶の理由があるか否か | 新規性又は進歩性の理由で拒絶するか否かは国外審査結果を参考とする;他国との特許制度の相違に注意。 |

