現行の特許法の規定に拠り、知的財産局が特許出願(発明及びデザインのみに適用され、実用新案は方式審査であるため適用されない)或いは無効審判(発明、実用新案及びデザインのすべてに適用される)を審査する際、当事者からの申請により或いは職権により通知をし、面接を行うことができる。実務上、知的財産局は面接作業要点を別途に定めており、これは幾度もの修正を経て現在も実施されている。知的財産局は、特許審査の質を向上させ、当事者と審査官の双方向で意思疎通を図ることを目的として、面接作業を全面的に見直し、今年4月に面接改善措置を立案してこれを2ヶ月間試行し、検討を重ねた結果、今年7月1日より正式に施行することを決定した。出願人が面接を行う際の注意事項と参考事項を以下にまとめる。
- 発明/デザイン出願について、出願人は初審査又は再審査の査定前に面接を申請することができるが、面接申請のタイミングは、争点がすでに明確であり、面接の効果がより高まるという観点から、特許審査意見通知を受け取った後、答申書や補正の提出と同時に申請することが好ましい。無効審判事件では、請求人が具体的な無効理由を提出した後、当事者が、その無効理由や答弁に基づいて面接の必要性を認めた場合に申請する。
- 面接の申請では、面接事項と説明を明記した面接申請書を提出するとともに面接手数料NT$1,000を納付しなければならない(知的財産局が職権により面接通知をした場合、面接手数料は不要)。出願人が知的財産局に来局できない場合、テレビ面接を申請することができるが(面接場所は知的財産局又は各地事業所)、知的財産局が情況に応じてこれを判断し、決定する。面接時に録音又は録画する場合、予め知的財産局に申告しなければならない。また、面接出席者は身分証明書類を持参し、受任者である場合には委任状を提出する必要がある。
- 面接申請書には「面接で依拠とするバージョン」、「面接事項と説明」を記入しなければならず、前者は、依拠とする明細書、特許請求の範囲又は図面のバージョンを指し、特許出願であれば出願時のバージョンであるのか、或いはいつ提出された補正本であるのか、また無効審判事件であれば公告時のバージョンであるのか、或いはいつ提出された訂正本であるのかを明確にすることで、面接時に討論するバージョンの違いに起因する双方の認識上の誤解を回避することができる。後者は、申請書の特定の項目(例えば、本願の請求項、新規性/進歩性、その他サンプルを用いた実演等)にチェックを入れ、本願の技術特徴、引用文献との違いなどをその項目に沿って説明することで、審査官に面接の必要性を認識させるとともに、双方が面接時の討論テーマを予め絞ることができる。
- 知的財産局は案件の情況に応じて面接の可否を決定する。当事者が申請書に案件と明らかに関係のない事項を記載したなどの理由がある場合を除き、知的財産局は原則としてすべての面接申請を受理するが、案件がすでに十分明確で、面接の必要はないと審査官が判断した場合には、査定書に面接を行わない理由が明記される(納付した面接手数料は返金される)。
- 面接は原則として1時間行われる(情況に応じて、審査官は合計2時間を越えない範囲で時間を延長する)。面接出席者の一方が3人を超える場合、うち1人を発言者に指定し、進行役の同意を経て、他の出席者は補足発言をすることができる。知的財産局は面接進行時に記録を取り、面接出席者はその内容を確認したうえで署名する。知的財産局は、当事者が自分の意見を記録する電子機器を持ち込むことも認めている(書式は知的財産局により規定されている)。また、保管用として面接記録の副本が出席者に提供される。
- 面接終了後2ヶ月以内に審査意見書又は査定書が発行される。出願人が補正や補充資料を提出した場合、提出後2ヶ月以内に審査意見書又は査定書が発行される。
知的財産局では、以上のような個別案件の面接申請のほかに、同一出願人が提出した同一技術を含む一連の初審係属発明特許出願に適用され、一度に複数の関連出願の面接を行う「発明特許関連出願の連合面接」プログラムも設けている(出願人より申請意向書、関連出願の案件リスト及び説明書類等を提出する)。このプログラムの最大のメリットは、面接手数料を納付する必要がないことにあるが、原則としてその対象は2件以上10件以下でなければならず、かつ実体審査請求済みで、すでに公開され、審査意見書を受領していないものに限られる。
