特許法部分改正:第97条の1~第97条の4追加、及び第143条修正公布(台湾)

特許法部分改正:第97条の1~第97条の4追加、及び第143条修正公布(台湾) 2

台湾の改正特許法は、2013年1月1日施行され、更に同年6月11日には第32条、第41条、第97条、第116条、第159条が改正され施行された(2013年7月22日付弊社工業所有権ニュースをご参照下さい)。

2014年1月22日、特許法に第97条の1~第97条の4の条文が追加され、第143条の条文が修正されることが総統府から総統令として公布された。

第97条の1~第97条の4は水際保護措置に関する条文である。

第143条は条文中、日本語の「廃棄」に当たる中国語が「銷燬」と記載されているが、第96条では同じ意味の語が「銷毀」と記載されているため、第96条の「銷毀」に統一された。語の修正のみで、内容に変更はない。

以下は追加された第97条の1~第97条の4の和訳である。

なお改正条文の施行日について、知的財産局は、2014年1月3日に条文が立法院の三読を通過したことを公表するプレスリリース(2014年1月6日付)で、立法院の付帯決議に基づき、三読通過公布日から2ヶ月以内に関連する措置弁法を完成させ、施行すると発表した。

公布日: 2014年1月22日

第97条の1

  1. 特許権者は輸入される物品がその特許権を侵害するおそれがあるとき、税関に事前に差押えるよう申請することができる。
  2. 前項の申請は書面で行い、また侵害の事実を疎明し、及び税関が調査、認定する当該輸入物品の税込み価格に相当する保証金又は相当する担保を提供しなければならない。
  3. 差押えを受理した税関は、直ちに申請人に通知しなければならない。前項の規定に合致すると認め、差押えを実施するときは、書面で申請人及び被差押え人に通知しなければならない。
  4. 被差押え人は、第2項の保証金の2倍の保証金又は相当する担保を提供し、税関が差押えを解除し、又関係する輸入貨物の通関規定に基づき処理するよう請求することができる。
  5. 税関は、損壊しない及び差押え物品の機密情報を保護するという条件で、申請人又は被差押え人の申請に基づき、差押え物品の検査を認めることができる。
  6. 差押え物品が申請人が取得した裁判所の確定判決で、特許権を侵害しているとされた場合、被差押え人は差押え物品のコンテナ延滞料金、保管料、荷役料等の関連費用を負担しなければならない。

第97条の2

下記の事由の一つがあるとき、税関は差押えを解除しなければならない:

  1. 申請人が、税関の差押え受理通知の翌日から12日以内に、第96条の規定に基づき、差押え物品は侵害物品であるとする訴訟を提起せず、また税関に通知しなかったとき。
    申請人が、差押え物品は侵害物品であるとする訴訟を提起し、裁判所の裁判で棄却が確定したとき。
    裁判所の判決が確定し、差押え物品が特許権侵害物品ではないとき。
    申請人が差押えの解除を申請したとき。
    前条第4項の規定に合致するとき。
  2. 前項第1号に規定する期限は、税関が必要と判断したときは、12日間延長できる。
  3. 税関が第1項の規定に基づき差押えを解除したときは、関連する輸入貨物の通関規定に基づき処理しなければならない。
  4. 第1項第1号から第4号までの事由で差押えが解除されたとき、申請人は差押え物品のコンテナ延滞料、保管料、荷役料等の関連費用を負担しなければならない。

第97条の3

  1. 差押え物品は特許権を侵害しないとの裁判所の判決が確定したとき、申請人は、被差押え人が差押え又は第97条の1第4項の規定に基づき提供した保証金により受けた損害を賠償しなければならない。
  2. 申請人は第97条の1第4項に規定される保証金について、被差押え人は第97条の1第2項に規定される保証金について、質権者と同一の権利を有する。但し、前条第4項及び第97条の1第6項に規定されるコンテナ延滞料、保管料、荷役料等の関連費用は、申請人又は被差押え人の損害賠償に優先する。
  3. 下記の事由の一つがあるとき、税関は申請人の申請に基づき、第97条の1第2項に規定される保証金を返還しなければならない:
    申請人が勝訴の確定判決を取得し、又は被差押え人と和解が成立し、保証金の提供を継続する必要がないとき。
    前条第1項第1号から第4号に規定される事由により差押えが解除され、被差押え人が損害を受けた後、又は被差押え人が勝訴の確定判決を取得後、定められた20日以上の期間、被差押え人に権利の行使を催告したが行使していないことを申請人が証明したとき。
    被差押え人が返還に同意したとき。
  4. 下記の事由の一つがあるとき、税関は被差押え人の申請に基づき、第97条の1第4項に規定される保証金を返還しなければならない:
    前条第1項第1号から第4号に規定される事由により差押えが解除され、又は被差押え人が申請人と和解が成立し、保証金の提供を継続する必要がないとき。
    申請人が勝訴の確定判決を取得した後、定められた20日以上の期間、申請人に権利の行使を催告したが行使していないことを被差押え人が証明したとき。
    申請人が返還に同意したとき。

第97条の4

前3条に規定される差押え申請、差押え解除、差押え物品の検査、保証金又は担保の納付、提供、返還の手続きについて、必要書類及びその他の順守すべき事項の弁法は、主管官庁が財政部と合同してこれを定める。

特許法部分改正:第97条の1~第97条の4追加、及び第143条修正公布(台湾) 3
特許法部分改正:第97条の1~第97条の4追加、及び第143条修正 2014年1月22日公布(台湾)