2020年に世界的に広まったCOVID-19感染症に対して、台湾政府は効果的な防疫措置を取り、台湾国民も2003年に発生したSARS感染症の経験から警戒心をもって対処したことにより、2021年3月までは一日の感染者数を一桁に抑えてCOVID-19感染症の封じ込めに成功していた。
しかし、2021年4月に一部パイロットの感染者から国内感染が発生し、台湾防疫指揮センターは本年5月15日に、台北市及び新北市の防疫警戒レベルを第3級に指定し(現時点では6月14日まで)、5月19日には台湾全域を第3級に指定した。感染症の拡大がおさまらない中で、今後、台湾全域又は台北市の防疫警戒レベルを第4級に引き上げる可能性もあり、第4級となった場合、一部の者を除いて、全面的に出勤停止、通学停止となる。このため、出願した特許・商標又はこれから出願を予定している特許・商標への影響が非常に大きいことから、知的財産局は以下の措置を公布した。
特許・商標出願に関してCOVID-19感染症の影響を受ける期間への措置
- COVID-19感染症の影響により、中央防疫センターが台北市(知的財産局の所在地)を第4級区域に引き上げると宣言して出勤停止となる場合、或いは台北市政府が出勤停止を宣言した場合:
- 出勤停止期間において法定期間又は指定期間を徒過した特許・商標出願に関し、出願人は出勤停止解除から30日内に、徒過した期間内になすべきであった手続きを補完しなくてはならず、これは専利法第17条又は商標法第8条の規定に基づく原状回復の申請と見なされ、証明書類を提出する必要はない。
- 知的財産局本部は、その場での書類の受け取り及び発送を停止するが、知的財産局の各地支局が置かれた県・市が出勤停止となっていない場合、出願人は書面で特許・商標出願をすることができ、消印の日付又は各地支局の受領日を基準とする。
- 知的財産局の特許・商標電子出願及び電子送達システムによるオンラインサービスは可能な限りそのサービスを継続し、出願人が署名して電子文書を受け取った場合、送達されたこととなる。システムエラーが発生し、サービスが停止された場合、知的財産局は当局のウエブサイトにて電子出願システムの故障を公告する。
- 特許・商標出願の出願人の住所又は代理人の営業所が、出勤停止となった県・市にあるとき、前記法定又は指定期間の徒過に対する措置原則をその出願に適用することができ、柔軟に認定をする。
- COVID-19感染症の影響により、中央防疫センターが台北市以外の県・市を第4級区域に引き上げると宣言して出勤停止となる場合、或いは各地の県・市政府が出勤停止を宣言した場合、特許・商標出願にかかる措置原則は前記説明を参照する。
第4級とは、台湾において14日間毎日100例以上の感染者が発生し、かつその半分以上の感染源が特定できないときに、政府が出勤停止をはじめとする全ての経済活動の停止を宣告するものである。前記知的財産局の公告によれば、もし台北市が第4級防疫警戒レベルに指定された場合、既存の特許・商標出願について、法定期間又は指定期間ともに自動的に延長され、第4級防疫警戒レベルによる出勤停止が解除された日から30日内に、徒過した期間内になすべきであった手続きを補完しなくてはならず(専利法第17条/商標法第8条)、かつ証明書類を提出する必要はない。また、知的財産局はこの期間中も電子文書受領サービスを継続し、書面で提出したものについては消印の日付を基準とする。
