台湾特許は発明、実用新案、意匠に分類される。現行専利法の規定によると、発明と意匠は実体審査が行われる一方、実用新案については形式審査のみ実施される。発明特許出願の場合、出願時またはその後3年以内に実体審査請求をする必要があり(後者は誰でも請求可能)、この期間内に実体審査請求がなされない場合、その出願は取り下げられたものとみなされる。意匠出願は、書類が揃うと、知的財産局が自動的に実体審査を実施する。実体審査請求された発明特許出願または実体審査される意匠登録出願について、後日、出願人は必要に応じて実体審査繰り延べ申請をすることができる。
実体審査繰り延べ制度をより活用しやすいものとするため、知的財産局は改正後の「発明及び意匠出願にかかる実体審査繰り延べ申請作業要点」を2026年1月1日から施行する。主な改正点は次の三点である:
1) 実体審査繰り延べ申請および審査再開期限の緩和:発明特許出願は従来の3年から5年に、意匠登録出願は従来の1年から2年に延長された
2) 実体審査繰り延べ申請は一度きりであることを規定
3) 実体審査繰り延べ手続きの不受理または終了の根拠規定を新設
改正後の実体審査繰り延べ制度に関する規定は下表を参照のこと。
| 実体審査繰り延べ | 発明特許出願 | 意匠登録出願 |
|---|---|---|
| 申請の時期 | 出願人が初審又は再審段階の最初の審査意見通知が送達される前に申請する | 出願人が初審又は再審段階の最初の審査意見通知が送達される前に申請する |
| 申請の回数(2026年改正) | 実体審査繰り延べ申請は一度しか行うことができない(例えば、初審段階で実体審査繰り延べ申請をした場合には、再審段階では申請することができない) | 実体審査繰り延べ申請は一度しか行うことができない(例えば、初審段階で実体審査繰り延べ申請をした場合には、再審段階では申請することができない) |
| 適用外となるケース | ・第三者が実体審査を請求している ・優先審査、早期審査、PPH審査が申請されている ・出願日からすでに5年経過している(2026年の改正により従来の3年から5年に緩和) | ・早期審査が申請されている ・出願日からすでに2年経過している(2026年の改正により従来の1年から2年に緩和) |
| 政府手数料の要否 | 不要 | 不要 |
| 実体審査を再開する時期 | 申請書には審査を再開する年・月・日を明記しなければならず、また、その指定日はその出願の出願日から5年以内でなければならない(2026年の改正により従来の3年から5年に緩和)。 | 申請書には審査を再開する年・月・日を明記しなければならず、また、その指定日はその出願の出願日から2年以内でなければならない(2026年の改正により従来の1年から2年に緩和)。 |
| 取下げ又は変更 | 実体審査繰り延べ請求の後、出願人はこれを取り下げたり、実体審査の再開日を変更したりすることができる | |
| 2026年改正による追加規定 | 知的財産局は、公益または第三者の利益に重大な影響を及ぼすおそれがあると判断した場合、実体審査繰り延べ申請を不受理とすることができ、既に受理した実体審査繰り延べ申請についてはその手続きを終了させることができる | |
実務上、発明または意匠出願が実体審査を経て登録査定となった場合、出願人は必要に応じて、審定書が送達された後3か月以内に証書発行のための手数料を納付する際に、公告の延期を申請することができる(1か月から6か月までで、手数料は不要)。しかしながら、発明特許は出願日(或いは優先日)後18か月経過すると公開されることになっており、これは実体審査の請求や実体審査繰り延べ申請の有無に影響されない。

