台湾経済部知的財産局(以下、TIPOと称する)は、ペーパーレス化計画を進めるため、2008年8月26日から特許・商標の電子出願の受付を開始したが、早期の電子出願システムに採用されていた編集プログラムは、一般的に使用されていたWordソフトでなく、また特許明細書の書式にも若干の制限があったために操作がやや煩雑で、しかもサービス提供時間も限られていたために(電子送信は勤務時間に限られていた)、利用率が伸びなかった。
このため、TIPOは、その後もプログラムとシステムの改善を進め、2014年1月には電子公文書の送信システムの運用を開始し、その後、2016年1月からは電子出願システムの24時間サービスが始まり、本年2020年1月3日には新電子出願システムに更新された。
TIPOの統計によると、2019年末での特許新規出願の電子出願利用率は79%に達し、商標の新規出願では78%に達した。これは、電子出願に関する操作プログラムとソフトウェア作業システムが安定してきたため、オンラインでの特許・商標出願が普及したと考えられる。
| 電子出願 | 特許 | 商標 |
|---|---|---|
| 根拠 | 専利法第19条 専利電子出願及び電子送信実施規則 | 商標法第13条 商標電子出願及び電子送信実施規則 |
| 適用される申請 | 新規出願、補正、変更等の申請 | 新規出願、補正、変更等の申請 |
| 申請手数料 (新規出願の手数料 は、特許NT$600、 商標NT$300が減 額される) | 発明NT$2900 実用新案NT$2400 意匠NT$2400 その他の電子申請については、書面 (紙)による申請の手数料と同じ | 商標登録NT$2700 (同区分の20以下の商品を指定した出願) その他の電子申請については、書面 (紙)による申請の手数料と同じ |
特許又は商標を電子方式で新規出願する場合、そのイメージファイルの解像度とサイズに注意しなければならない。例えば、
- 商標図案は300dpi以上、5cm×5cm~8cm×8cmの正方形、
- 特許の図面は300dpi以上、8cm×8cm~24.5×17cm
- 数式又は化学構造式は96dpi以上、1.2cm×0.5cm~8cm×17cm
でなければならない。
特に特許では、明細書又は図面が電子出願書式に合致せず、その修正処理に時間がかかることがあるので、期限前の早い時期に出願を行うことを推奨。当日になって出願が決まり、明細書又は図面のページ数も多く、化学式や図式の処理に時間がかかる場合には、書面(紙)で出願をして出願日を確保することができる。
特許を電子出願する場合、出願人は、専利法の規定に基づいた明細書(特許請求の範囲と要約)及び必要な図面の外国語本を先に提出し、出願番号と出願日を確保した後、期限内に電子出願方式で中国語本を補完して電子出願の手続きを完了することができ、このようにすることで出願手数料の減額が可能となる。台湾以外の国籍出願人が台湾で特許出願又は商標出願をする場合は、電子出願又は書面出願いずれの方式であっても専利法第11条第2号及び商標法第6条に基づいて台湾代理人に出願手続きを委任しなければならない。
TIPOは、電子申請にかかる各種フォームを提供しているが、現行の規定では特許及び商標の新規出願のみであり、手数料の減額が認められている。TIPOは、既に電子出願済み案件のその後の審査意見(official action)や補正等の手続きについて、電子方式で手続きしなければならないと制限してはおらず、かつこれら手続きを電子申請で行っても手数料の減額を受けることはできない。

