特許審査ハイウェイ(Patent Prosecution Highway,略称PPH)は、各国間における特許審査協力の枠組みであり、同一の発明について複数の国/地域で特許出願を行う場合、先行技術調査の重複を回避することにより、審査期間の短縮を図ることができる。2026年上半期現在、台湾知的財産局(TIPO)は、以下の各国の特許庁と二国間PPH協力を実施している。
| 協力国(特許庁の略称) | 実施日 | PPH実施の態様 |
|---|---|---|
| 米国(USPTO) | 2011年9月1日 | 一般型PPH 基礎出願について先行特許庁が発行した特許査定の書類に基づき、後続特許庁へPPHを申請する必要がある |
| 日本(JPO) | 2012年5月1日 | 増強型PPH(MOTTAINAI) 発明特許出願について、台湾またはPPH協力国における審査で少なくとも1つの請求項が特許査定された場合、そのいずれかの審査結果を利用して、相手方特許庁にPPHを申請し、審査の迅速化を図ることができる |
| スペイン(OEPM) | 2013年10月1日 | |
| 韓国(MOIP) | 2015年7月1日 | |
| ポーランド(PPO) | 2017年8月1日 | |
| カナダ(CIPO) | 2018年2月1日 | |
| フランス(INPI) | 2025年7月1日 | |
| イスラエル(ILPO) | 2026年1月2日 |
台湾における発明特許出願についてPPHを申請する場合、TIPOから審査意見通知書が発行される前に申請しなければならず、原則として、TIPOはPPH協力国の特許情報システムを通じて、対応出願に関する書類(審査意見通知書、引用文献、特許査定された請求項または公告された請求項を含む)を取得することができる。ただし、出願人は、これら書類の中国語または英語の翻訳文、および請求項の対応表を提出する必要があり、引用文献が特許文献でない場合、またはTIPOがオンラインで関連書類を取得できない場合には、出願人が必要書類を提出しなければならない。
下表は、直近三年間の台湾発明特許のPPH件数と審査に関するデータである
| 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|---|
| 申請件数 | 計879件(台日PPH 430件、台米PPH 402件) | 計944件(台日PPH 453件、台米PPH 466件) | 計738件(台日PPH 366件、台米PPH 348件) |
| 初回通知までの平均期間 | 台日PPH:45.6日 台米PPH:46.4日 | 台日PPH:41.3日 台米PPH:42.9日 | 台日PPH:35.3日 台米PPH:40.6日 |
| 審査終了までの平均期間 | 台日PPH:127日 台米PPH:146.3日 | 台日PPH:118.7日 台米PPH:143.2日 | 台日PPH:113.8日 台米PPH:134.6日 |
2025年における台湾発明特許出願の審査終了までの平均期間は13.8か月であり、初回通知までの平均期間は8.0か月であった。これに対し、PPH申請案件では審査期間が短縮され、約4か月で審査結果を得ることができる。

