「非伝統商標審査基準」の改正 2017年9月12日施行(台湾)

「非伝統商標審査基準」の改正 2017年9月12日施行(台湾) 1

台湾商標法第18条第1項では「商標は、あらゆる識別性を具える標識を指し、文字、図形、記号、色彩、立体的形状、動き、ホログラム、音、或いはこれらの結合から構成されることができる。」と規定している。しかし商標はこれだけに限られず、匂い、触覚、味、位置の商標も出願できる。

台湾では、新しいタイプの商標は「非伝統商標」といい、「非伝統商標審査基準」は2012年5月31日に公布され同年7月1日に施行された。知的財産局は審査基準の改正を2017年9月12日に公布し、同日施行された。

「非伝統商標審査基準」の改正内容については、知的財産局ウェブサイトの2017年10月5日付電子報に説明が掲載された。以下は当該記事の和訳である。

電子報掲載日:2017年10月5日

「非伝統商標審査基準」は2012年5月31日に公布され、施行されてから既に5年が経過し、知的財産局には非伝統商標の審査における実務経験及び事例の累積が相当数ある。基準として示す事例を充実させ、また新しく追加された匂い商標及び連続模様商標についても追加の必要がある。そのため、公聴会を開催して広く各界の意見を聴き、並びに専門家及び研究者の意見を参考にして「非伝統商標審査基準」を改正した。様々な分野で参考にし、利用されるよう提供する。

改正の要点:

一、「連続模様商標」の章を追加
我が国の審査実務及びアメリカの審査基準を参考に、「連続模様商標」審査原則を定める。商標態様及び説明は下記の2種類の商標態様の表現方式と説明の何れも受理する。

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本願は連続模様商標で、靴のアッパーからかかとに及ぶ布の全体が碁盤の目状の格子模様で構成される。破線は単に靴の外観を表し、碁盤の目状の格子模様の位置を示すもので、商標の一部分ではない。

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本願は連続模様商標で、願書上の模様が示す通り、菱形図形が連なり、中間は緑/赤/緑の縞の細線で仕切られ、商品の全体或いは一部分に伸展させて使用するが、使用は固定された方向或いは位置に限定されない。

審査の際は、当該連続模様が一般的で見慣れたものであるか否か或いは広範に使用されているか否か、連続模様の構図要素の特質、産業実務・習慣、指定商品若しくは役務の類型等の要素に基づき、連続模様商標が識別性を有するか否かを総合的に判断する。また、機能性の判断は非常に重要である。商標自体が商品若しくは役務のコスト又は品質に影響する可能性がある場合は機能性を有し、或いは関連消費者が商品若しくは役務を選択、購入するときに主要な決定的要因となり「その他の競争上の優位性」を有する場合も機能性を有し、何れも登録を取得できない。

二、「匂い商標」の章を追加
商標は明瞭、明確、完全、客観的、恒久的及び理解し易い方式で表示しなければならないことは、商標法第19条第3項で明確に規定されている。匂い商標の説明をどの様に前述の規定に合致させるかに関しても審査原則を定める。例えば、商標のサンプルは実際のサンプル又は試香紙を提出することができる。商標の説明は、自然界に存在する匂いで説明することができる、又は市場における特有の名称若しくは称呼で匂いを説明できる。匂いに要される識別性は、通常、商品又は役務の本質及び特徴において独立している他、追加された且つ特に付加された匂いであることを必要とする。例:プルメリアの花の香りの刺繍用糸、サクランボの香りのエンジンオイル、ビールの苦みの香りのダーツ。また登録出願する匂いは、指定商品若しくは役務の用途又は使用目的に関して必要不可欠である、或いは商品若しくは役務のコスト又は品質に影響する可能性がある場合は機能性を有する。例:香水、エッセンシャルオイル、空気清浄剤、眠気覚まし薬用油等の商品の匂い商標は原則的に機能性を有し、何れも登録を取得できない。

三、関連事例の更新
原非伝統商標審査基準では国外の事例を多く採用していた。今回の改正では、知的財産局が登録査定した事例に差し替えた。例を挙げると以下の通り:

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非伝統商標審査基準の今回改正は、単に知的財産局内部の審査官が出願を審査する際の根拠となるだけでなく、明確な審理原則は出願人が匂い商標又は連続模様商標等の非伝統商標を出願する際にも準拠することができる。更に企業の事業活動において、多様でアクティブな商標を創り出して使用することは、消費者の視線を引き寄せ、ビジネスチャンスを広げるためにプラスとなる。

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